【註3】富籤(とみくじ)
宮島の「富籤」は「市立」とともに島の重要な経済の基盤のひとつであった。宮島の富籤(とみくじ)は西連町に抽選会場となった建物があった。宮島の富籤は宮島の特産「大束(だいそく)」の入札形式で年六回興行され、大束支配所と呼ばれていた。大束とは、日常使う燃料となる薪(まき)のことで島内の山林から伐り出していた。富札は瀬戸内沿岸全域に売り捌(さば)かれ、当り札には「大束**束」と記され、その収益は運上金として広島藩が収納していた。藩に収納するのに、なぜか富籤は建前上は非合法ですが、入札の形を取ったので許されたようです。
宮島の富籤についての参考文献
「 宮島歌舞伎年代記 蒲田太郎・純一郎 国書刊行会 昭和50年」
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